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おにいさまへ… 全39話の感想・1話動画 序盤のエロかわいいマリ子はどこへ消えたのか [アニメ作品別レビュー]



あらすじ
名門女子校、青蘭学園に入学した御苑生奈々子(みそのうななこ)の、
時にハイソで時にアンニュイな学園生活を描いた百合群像劇
彼女が中学時代に世話になった塾講師「おにいさま」への
手紙という形で物語は描かれているが、
登場人物はだいたいどこかおかしく、だいたいレズである




39話視聴・・・完膚無きまでにさわやかに美しく終わっただと!?
すごく・・・ハッピーエンドです いい最終回だったのになんか悔しいw

ってか、最後、あの飛行機が墜落するのではとすっごくドキドキした
あんないかにもな前振り、絶対落ちるって思うよなあ?

結局カオル様はガンを再発することなく、幸せになっただけなのかw
お、おめでとう・・・? おめでたいんだよ、めでたがれよー!(?)

正直あれだけ死ぬ死ぬって騒いでて、死なないエンドは理不尽だと思うが
まあ、死なれても後味悪いし、これがベストなんだよな? な?

きっちり死んだサンジュスト様とはいったい何だったのかという気もするがw

あと、最後はみんな綺麗なキャラになって終わってたけど
宮様は許されていいのかという気持ちがちょっと残ったw

あの人、ななこちゃん閉じ込めたり、ななこちゃん湖に引きずり込んだり
何気に行動あくどいんだよな・・・しかも贖罪なんて当然なくてよ!

ただ、このアニメ、サンジュスト様が事故死してからは
内包していたドロドロしたものが一気に抜けたというか、
みんな綺麗なキャラになってしまったし、これがやはりベストって感じかもな

マリ子ちゃんはかなり早くから毒が抜けてしまってたが
これ、個人的にこのアニメのすごく大きながっかりポイントなんだよな

序盤の主人公に執着してるマリ子ちゃんエロかわいくてよかったのにさ
途中からマジでそのへんの感情が一切なかったことにされるんだもんw

っていうか、このへんの切り替えのはやさは、このアニメの特徴の一つかな

ジャンルとしては女子高を舞台にした人間ドラマ、百合ものなんだけど
終盤までは、基本的に誰か一人に重点的にスポットが当たるだけ

そして、いったんその当番から外されたキャラは、
それまで抱えていた問題が綺麗さっぱりなくなったように見える
まあ、カオル様の病気ネタとかは最後にきっちり回収したわけだがw

だから、キャラが多いながらも物語はわりとシンプルで、
でも演出や描写はやけに濃厚(出崎味)で、
キャラの狂気や感情がダイレクトに、繊細に伝わってくるようになってる

これは作品としていいとか悪いとかはっきりは言えない個性なんだが
好きか嫌いかで言うとけっこう好きw まあ、人を選ぶ部分だとは思うが

あと、もう一つの特徴として、主人公が時々傍観者、語り部になってる感じかな
強い意志を持って物語を作っていくタイプじゃないんだよね わりと受け身

この二つの特徴はいかにも昔の少女漫画らしいものだと思うけど
主人公にあまり強い意志がないってのは序盤はちょっといらいらしたかな

ソロリティに入っていじめられてるところとかなあ
あんな思いするならやめちゃいなよって感じだったw
これは主人公のソロリティへの想いがはっきり描かれてなかったからだな

ついでにソロリティがどんなにすばらしいのかもよくわかんなかった
・・・って、これはさすがに原作古いのもあるかな

明らかに、現代では失われた貴族文化への憧れみたいなのがあるんだよな
このへんはいかにも昭和の少女漫画の世界だな
まー、私が根っからの庶民ってのもあるかもしれませんねw

あと、これ以外にも、最終回に登場した親子の謎英会話とか
入水自殺とかリストカットとか、古臭い描写は数え切れないほどある
ってか、もうキャラデザから古いw 宮様とかご立派すぎる縦ロールだよ

だからそのへんは「古い作品だから」と、ある程度俯瞰で見るしかないわけだが
このアニメはそれに加えて演出がやけに気合入ってて、
昭和っぽい古臭い描写がシリアスギャグに昇華しているところが多々あったw

サンジュスト様の死亡イベントとかなあ・・・
悲しいはずなのになんか思いっきり笑ってしまった
だって、あんなに前振りが完璧な死亡イベント、他にないわよ!?

まあ、そういう意味ではいろんな意味で楽しい作品だったなあ、とw
(NHKアニメなのにお風呂とか脱衣とかサービスシーンも多かったね!)

ただ、サンジュスト様は最初から最後まで常に面白い人でよかったんだが
序盤の、主人公がサンジュスト様の家に介護に通う話はちょっとダレたかな
あれ、何話にもわたって、サンジュスト様の病んでる心が描写されただけだもんな

逆に、宮様が主人公にストーカーする話はすっげえ楽しかったな
なんかホラー映画みたいなんだもん 宮様マジで怖いクリーチャーしてたw

あと、何気にトモコが掘り下げられることなく終わったのが気になる
最初からいるのに、本当にただの幼馴染で終わってしまった・・・
まあ、「幼馴染」は負け属性だからな しゃーなしなのかなw

全体を振り返ってみると、全39話とけっこう長かったわけだが
演出や音楽よかったし、昔のアニメなのに作画もよくて
視聴してて疲れるということはほとんどなかった気がするな

特に物語上重要な「雨の日」の描写、演出は素晴らしかったような
なんかすごく生々しいんだよな、雨の日の空気感が
このへんはやはり「名作」と呼ばれるゆえんなのかな



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